野立て太陽光発電所を建設するには土地を造成する必要があります。

木や草が生えている場所、地面が平らではない場所にそのまま太陽光発電を設置することはできません。 国土の2/3が山地である日本では、野立て太陽光発電を設置するためにほとんどの場所で土地を造成する必要があります。

土地の造成作業には、草木の伐採や地質変更・地盤改良を伴うため自然を傷つけてしまうことは免れないのです。

水上太陽光発電では多くの場合、大規模な土地の造成を行う必要がありません。 そのため、自然と共存しながら太陽光発電所を建設することが可能です。

野立て太陽光発電所を建設する際にかかる費用の主な項目の一つに土地の造成費用があります。

造成費用は地形によって大きく左右されるため「想像より費用が高い」ということもしばしばあります。 また、大規模な造成になれば多額の費用がかかることも・・・

水上太陽光発電所であれば大規模な土地の造成は必要ないので、造成費用が少額で済みます。相場として1平方メートル当たり5,000円程度かかる造成費用の大半を削減できるのです。

また、土地の造成費用に左右されるということがないので、ため池での水上太陽光発電は一定のコストで建設することが可能です。

大規模な造成が不要な水上太陽光発電ですが、水面に浮かんでいるからと言って不安定なわけではありません。

水上太陽光発電ではため池の水面にブロー成形で作成したプラスチック製のフロートを浮かべその上に 太陽光パネルを設置しています。

しかし、そのままだと太陽光パネルは安定せず、発電所での事故が起こりかねません。

そのため、水上太陽光発電ではため池の底にアンカーと呼ばれる錨のようなものを埋め込み、アンカーとフロートをつなぎ合わせることで太陽光パネルを安定させています。

この技術は経済産業省の「水上設計型太陽光電気発電設備に関する技術基準」に基づいた設計技術であり、太陽光パネルが流される心配はありません。