皆さま、こんにちは。

設置することで様々なメリットがある水上太陽光発電ですが、一方でデメリットはあるのでしょうか？

また、メリットとデメリットを比較した場合、ため池の活用法方として、水上太陽光発電は本当に適切なのでしょうか？

今回の記事では、水上太陽光発電のメリットと留意点について解説いたします。

是非最後までご覧ください。

１．水上太陽光発電にデメリットはあるの？

設置することで様々なメリットがある水上太陽光発電ですが、野立て太陽光発電と同様、留意すべき内容も存在します。

台風などの災害時における対策が必要

過去に、大規模な台風により太陽光パネルを支えるフロート架台が捲れ上がってしまったというニュースがありました。
このような事態を未然に防ぐため、アンカーレイアウトのバランスやアンカーピッチ、アイランドを区切る等、応力を分散させるよう設計を行っています。また、台風や突風時の揚力対策として、アイランド外周部を中心に注水を行うことで、捲れ上がり防止策を講じています。

利水管理による水位の変動対策が必要

利水管理によって発生する水位の変動にも対策が必要となります。
しかし、これに関しても事前に発電事業者に連絡することによって対策をしてもらうことが可能です。

施工業者によって品質に差がある

現在、水上太陽光発電は開発途上であり、野立て太陽光発電のように多くの施工実績があるわけではありません。豊富な施工実績を持つ事業者が少なく、水上太陽光発電所の設計や工事の質に大きな差ができてしまうことがあります。

そのため、水上太陽光発電の設置をご検討の際には、各施工業者の実績を比較した上で、信頼のできる事業者を選定しなければなりません。

 

これらが、水上太陽光発電の留意点として挙げられます。先述の内容を事前に検討・対策することで、より安全な発電所建設を実現することが可能です。

２．水上太陽光発電の設置によるメリット（発電事業者）

水上太陽光発電にデメリットが少ないことは、先程の説明でお分かりいただけたと思います。
反対にメリットに関しては、水上太陽光発電特有の様々なものがあります。

ここからは、水上太陽光発電を設置することによるメリットについてご紹介致します。

 

野立て太陽光発電よりも発電量が約10%多い

水上太陽光発電は、野立て太陽光発電と比較して年間の発電量が約10%多いと言われています。

その理由は
・風通しがよく水面に近いため、パネルが冷やされること
・ため池の周りには高い建物等のが少なく、太陽の光を遮るものがないこと

にあり、野立て太陽光発電より水上太陽光発電は発電効率が良く、高い出力が期待されます。

大規模な土地の造成が不要

大規模な土地の造成が不要なのも水上太陽光発電ならではの特徴です。
一般的に野立て太陽光発電を設置するには土地を造成する必要があり、1㎡当たり約5,000円の費用が発生してしまいます。それだけではなく、土地の造成には木の伐採を伴うことも多く、自然を傷つけてしまう可能性があります。
しかし、水上太陽光発電であれば野立て太陽光発電とは違い、大規模な土地の造成が必要ないため、造成コストに影響を受けることなく一定のコストで発電所を建設することができます。
また、自然を大きく傷つけることが無いため、環境にもやさしい設置方式だと言えます。

これらのメリット以外にも、再生可能エネルギーに由来する電力を確保できる等、すべての太陽光発電に共通するメリットも享受することができます。

３．水上太陽光発電の設置によるメリット（ため池管理者）

ここまででご紹介したものは発電事業者へのメリットですが、水上太陽光発電を設置することでため池の管理者もメリットを享受することができます。ここからはため池の管理者が得られるメリットをご紹介します。

藻や水草の異常発生を防ぐことができる

水上太陽光発電は異常発生する繁茂抑制効果も期待ができます。
ため池に水上太陽光発電所を設置することで、池に日の光が差し込むことを一定程度防いでくれるため、特に水深の浅いため池においては、発生しにくくなる傾向があります。
それより、ため池の手入れにかかる手間や費用を削減することができます。

 

水の蒸発を防ぐことができる

水上太陽光発電は水の蒸発防止にも効果があります。
ため池に水上太陽光発電所を設置することで、池に大きな影ができ、水温が上昇しにくくなります。これにより、ため池の水が蒸発しにくくなるため、大切なため池の水をフルに利活用していただくことが可能になります。

上記のことからお分かりいただける通り、水上太陽光発電の設置には様々なメリットが存在します。これらのメリットに加え、ため池が日本全体で約20万箇所・38GW以上の発電ポテンシャルを持つという点からも、今後の普及拡大が見込まれる太陽光発電の設置方法として注目を集めています。

４．水上太陽光発電はおすすめ？

ここまで、水上太陽光発電のメリットとデメリットをご紹介しました。

それらを一覧にまとめたものが以下の通りです。

メリット	デメリット
■野立て太陽光発電よりも発電量が約10%多い ■大規模な土地の造成が不要 ■藻や水草の異常発生を防ぐことができる ■水の蒸発を防ぐことができる	■台風などの災害時における対策が必要 ■利水管理による水位の変動対策が必要 ■施工業者によって品質に差がある

結論として、水上太陽光発電の設置は非常におすすめです。

水上太陽光発電には様々なメリットがあり、それらは水上太陽光発電特有のものです。一方、留意すべきことも存在しますがいずれも対策が可能なものであり、きちんと対策すれば安全な発電所運営が可能です。

そのため、総じて水上太陽光発電には設置によって享受できるメリットの方が大きいと言えます。
是非、ため池をお持ちの皆さまは一度、水上太陽光発電の導入をご検討ください。

５．水上太陽光発電を検討されている方へ

水上太陽光発電の設置を検討されている方やため池の維持管理にお困りの方は、是非本サイトの「お問合せ」のページよりご相談ください。

水上太陽光発電.comを運営するキョーラクでは、どのような場所・大きさ・形のため池であっても導入のご相談に乗らせていただきます。また、弊社ではため池の開発から水上太陽光発電の施工まで一貫して行っており、安心してお任せいただくことが可能です。

もし、「自身で水上太陽光発電の事業者になるのはちょっと・・・」といった方であれば、ため池をお貸しいただくことで毎月賃料をお支払いさせていただきますので、ご興味のある方は是非一度お問合せ下さい。

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