水上太陽光発電コラム

需要家主導による太陽光発電導入加速化補助金の概要とオフサイトPPAの活用方法

今回は業界注目の「需要家主導による太陽光発電導入加速化補助金」について解説します。

需要家主導による太陽光発電導入加速化補助金は、経産省主導のオフサイトPPA等で活用できる補助金となります。

※“オフサイト”モデルとは、「遠隔地」の発電所で発電した電気を送配電線を経由して需要家に供給するモデルです。

※“PPA”モデルとは、PPA事業者が、太陽光発電設備を自らの費用により設置し、発電設備から発電された電気を需要家に供給するという仕組みであり、発電した分の電気は基本的に需要家の事業所内で自家消費し、自家消費した分は「電気代」としてPPA事業者へ支払うモデルです。

<補助金の概要>

予算額

約130億円程度となります。

期限

第二次公募:2022年5月16日(月)~2022年6月17日(金)

補助率

補助率は1/2以内となります。

ただし以下にあてはまる自治体連携型の場合、2/3以内となります。

①自治体の所有地を活用する場合

②資本金の過半数を出資する補助対象事業者又は自治体が、当該地方公共団体内に需要地を有する者を需要家として補助事業を実施する場合

補助対象事業の要件

①新設される2MW(AC)以上の設備

※複数地点の設備の合計値が上記を満たしている場合でも申請が可能ですが、

その場合、1地点当たりの設備容量が 30kW (AC) 以上である必要があります。

※リース・レンタル・中古の設備は補助対象外です。

②令和5年2月28日までに系統への電力供給を開始している

③補助対象経費の単価が25万円/kW (AC)

④低圧は「系統連系申込」、高圧は「接続検討申込」を完了する

※FITやFIPは対象外

2MW以上の規模の案件となると、発電用地となる用地に限りがあるように思われるかもしれませんが、複数の用地を組み合わせて例えば「2MWの水上太陽光発電」を組成すれば補助金の対象となります。

電力供給の要件

①需要家が「8年以上」電気を利用する契約が締結されること

②需要家が発電量(計画値ベース)の「7割以上」の電気を利用する

※発電事業者、小売電気事業者は「1社」のみ

※需要家は複数社、複数施設でも可

※自己託送は不可

補助対象経費一覧

設備導入費だけでなく、土地造成費や工事費、接続費も対象です。

補助対象経費一覧は以下となります。

①設計費

設備導入に必要な設備等の設計に要する経費

②設備購入費

パネル、PCS、モニター、架台、接続箱、受配電設備、遠隔監視、制御装置、その他の付属機器

③土地造成費

設備設置に必要な土地造成費※土地取得費用は対象外

④工事費

基礎、設備の据付、電気配管及び柵塀(柵塀購入費含む)に係る工事費

⑤接続費

送配電事業者の有する系統への電源線、遮断機、計量器、系統設備に対する工事費負担金

補助金の加点基準

①補助対象設備による発電量に対する需要家の買取率の高さ

②需要家による買取期間の長さ

③kW当たりの単価の低廉さ

④一カ所当たりの平均出力の大きさ

⑤一需要地当たりの平均需要の大きさ

⑥脱炭素先行地域に選定された地域内に太陽光発電設備を設置し、当該地域内の需要家に電気を供給するものであって、当該脱炭素先行地域の選定に当たって自治体が提案した計画に位置づけられているもの

オフサイトPPAとFIP制度

オフサイトPPAモデルにおいては、「FIP制度(Feed in Premium)」の適用も可能です。

FIP制度とは、再エネ発電事業者が電力を市場で取引する際に、「プレミアム」が上乗せされるという仕組みですが、

発電事業者が、小売電気事業者などへの卸取引により供給された電気に対しても交付されます。

このためオフサイトPPAモデルにより卸取引を行う際にも、「プレミアム」という形で補助がされます。

補助金が間に合わない…という場合には、FIP制度を活用したオフサイトPPAモデルの検討をしましょう!

※需要家主導による補助金とFIPを併用することはできません

オフサイトPPAと水上太陽光

水上太陽光発電をオフサイトPPAモデルで活用するということは、

需要家(企業)の敷地外のため池に「水上太陽光発電所」を設置し、

送電ネットワークを経由し、需要家に供給するということとなります。

「ため池」を保有している、また施設の近くに「ため池」がある、という需要家様や、

「ため池」の活用方法を探している皆様、

ぜひ以下よりお気軽にご相談ください。

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